俳優・遠藤憲一さんの相棒はコンテッサ。台本読みから脚本執筆まで、アイデアを生み出すためのワークスペース
ワークスペースの美学

俳優・遠藤憲一さんの相棒はコンテッサ。台本読みから脚本執筆まで、アイデアを生み出すためのワークスペース

#アイデア・工夫 #ライフスタイル #仕事・働き方

仕事や趣味などに気兼ねなく取り組むことができるその人だけの空間、ワークスペース。その人の考え方や行動様式が、色濃く反映される場所でもあります。「ワークスペースの美学」は、自分自身の心地よいライフスタイルを実践している方にご登場いただき、そこに至った経緯や魅力、結果として得られたものなどについて伺うインタビュー連載です。


23回目のゲストは、映画・ドラマのみならずCMやナレーションなど幅広く活躍されている俳優の遠藤憲一さん。最近は『きっちりおじさんのてんやわんやクッキング』(BS朝日)で料理にチャレンジされ、チャーミングな一面を見せてくれています。


俳優業でご多忙な中、9年ほど前から脚本執筆にも取り組んできた遠藤さん。執筆に欠かせないワークスペースへのこだわりや過ごし方について、お話を伺います。

台本は、とにかくブツブツ言って覚える

遠藤さんが仕事をしているワークスペース

とてもシンプルなワークスペースですね! 普段、どのように活用されているのでしょうか?

遠藤

ずっと、自宅とは別に集中できる環境がほしいと思っていたんです。そこで、もともと自宅の改装時に借りていたこの部屋をワークスペースとして使い始めました。


自宅からも歩いて来られる距離なので、現場の仕事がない日は自宅や外でお昼ご飯を食べてからここに来て、台本を読んだり、読書したり。最近、脚本が書き上がったんですが、ほとんどここで書いていました。

俳優の遠藤憲一さん

—1日の過ごし方を詳しく聞きたいです。

遠藤

朝が遅くてね、9時くらいに起きるんですよ。起きたら真っ先に、愛犬のクロミちゃんにご飯をあげます。そこからストレッチをして、決まった朝食を食べて、お風呂かな。ここまでで1〜2時間は経ってしまいますね。お昼前くらいにいつものリュックに台本を入れて、ここに来る準備をします。

台本の読み方についてもお伺いしたいのです。俳優のみなさんは、どうやってセリフを覚えているのでしょうか?

遠藤

僕はね、台本の覚え方フェチなの。

フェチ!?

遠藤

実は、出演者さん同士でどうやって覚えるかってあまり話をしないんですよね。僕は、覚えるのが苦手な方なので、みなさんに「どうやって覚えているの?」って聞いて回るんです。書いて覚える人、歩きながら覚える人、お風呂に入りながら覚える人、録音する人。


人によっていろんな方法でセリフを覚えています。ある若い俳優さんは、台本をスクリーンショットみたいにして頭に入れて覚えているって言っていて、驚いちゃった。

それはすごいですね! 遠藤さんはどのように覚えているのでしょうか?

遠藤

僕は毎日セリフをブツブツ口に出して、それを何度も何度も繰り返して覚える。一番遠回りなタイプだと思います。喫茶店で台本を読んでいたこともあるんですけど、無意識で声を出してしまって(笑)。こりゃいかんと思って、この部屋で覚えるようになりました。


10代から役者の仕事をしているから年齢を重ねていくごとにラクになると思っていたのに、覚える方法は変わっていませんね。

台本に付箋が貼られていますが、何か理由があるのでしょうか?

遠藤

自分のセリフのところは折り込んでいて、専門用語など覚えにくいセリフがあるところに付箋をしています。台本は常に持ち歩いているので、どこでもサッと取り出して読めるようにしているんです。

セリフを覚える遠藤さん

執筆のために購入した赤色のコンテッサ セコンダ

―ここからはワークスペースについても教えてください。椅子はコンテッサを使っているんですね。どういうきっかけで購入されたのか教えてください。

遠藤

脚本を書こうと思ったとき、どっしりと腰を据えて、勉強するように書きたいと思ったんです。でも、これまでの人生でデスクワークなんかやったことがなくて。とにかく自分に合う椅子と机を探し続けていく中で出逢ったのが、このコンテッサ セコンダです。色と座り心地が気に入って購入しました。実際に使ってみると、執筆だけでなく、背もたれに背中をつけてセリフも覚えられるし、今や欠かせない存在ですね。

―最初は脚本の執筆のために購入されたんですね。何年くらい前なのでしょうか?

遠藤

ホームドラマ・サスペンスの脚本を書いていたんです。アイデアノートをみると2017年から執筆はスタートしていたので、購入したのは8年ほど前かな? 絶対に脚本を書き上げようと思って買いました。


この椅子にいろんな機能が付いているのは知っているんだけど、今の状態がベストだから、最初に椅子の高さやリクライニングの角度を設定してからは、何も変えていないんです。万が一、ベストな状態に辿り着けなくなったらと思うと嫌でしょ?(笑)

たしかに、ベストな位置は変えたくないですよね。脚本を書き始めたら、座りっぱなしになることが多いのですか?

遠藤

ここで作業する時は、ほとんど座りっぱなしかな? コーヒーを淹れにいくことはあるけど、気がつくと5〜6時間くらいは座っていることも。YouTubeを開いて、座ったままできるストレッチをするようにもしています。


仕事をしながらの執筆でしたし、誰かに頼まれて作っているものじゃないので、書くこと自体が楽しいんですよね。1ヶ月かかってようやく次の文章が完成することもありますよ。

ノートに書き物をするときは、浅く腰をかけて机に向かい没頭する

没頭するように書かれていたんですね。執筆されているときは、どのように気分転換をしていましたか?

遠藤

僕は高所恐怖症なんですけど、外を眺めるのは好きなんですよ。この場所からの窓の景色を眺めるだけで心が落ち着くので、それくらいかな。


音楽を聴くことも好きなんですけど、台本を読みながら、執筆しながらは聴けないんです。執筆中は無音のことが多くて、気分転換で音楽を聴くことはありますよ。あ! 景色でいうと、新幹線からの眺めも大好き。6時間くらい乗りたいね。

飛行機からの眺めは……?

遠藤

苦手ですねぇ。宙に浮いている感じがダメなんです(笑)。

脚本はすべて手書きで。3冊のノートを使い分け

脚本はどのように書かれていたのでしょうか?

遠藤

僕はパソコンが使えないので、全部手書きです。アイデアを書き出すノートと、アイデアをまとめるノート、台本に起こすノートの3冊を使い分けながら執筆していました。


なるべく無地がよくて、STALOGYの365デイズノートを色やサイズ違いで数冊揃えて、番号シールを付けて管理していました。手書きだと「こことここのセリフを並べ替えたい」と思ったときは大変でね、自分でその箇所を切り貼りするんです(笑)。パソコンだったらパッとできるんだろうけど……。

「1」「2」「3」と自分でナンバリングしてノートを使い分けている

ペンはどんなものを使っているのでしょうか?

遠藤

4色ボールペンです。芯は太い方が好みなので、1.0mmを使っています。これが一番書きやすい。インクがなくなったら、中の芯だけ購入して使っています。

4色の芯を適宜使い分けている

一つひとつ理由がちゃんとあって、こだわったモノ選びをされているんですね。

遠藤

選び抜く過程で、失敗してきましたから。使いきれなかったノートもたくさんあります。だから気に入ったものがあると、長く使い続けるんです。手帳も、高橋書店の手帳を10年以上使っています。


コンテッサ セコンダもその一つ。お世辞抜きで本当にお世話になった子です。8年以上、僕の脚本づくりを支えてくれましたし、今となっては必需品。もはや相棒って感じかもしれませんね。

脚本を自分の世界を越えて、さらに生きた作品へ

これから遠藤さんがやってみたいことを教えてください。

遠藤

出来上がった脚本を映像として実現させたいですね。この夢は、ワクワクというより、まだ不安や現実との戦いになりそうなので、一つひとつクリアしていきたいです。

遠藤さんにとって、脚本の完成はゴールではなく、スタート地点に立ったような状況なのですね。

遠藤

そうかもしれませんね。もちろん自分で監督をして作品にすることもできるんですけど、ある人から「全部自分でつくってしまうと、自分の想像を越えられない」って言われたんです。なるほど、と思って。


「この脚本を映像にしたい」というプロデューサーや監督に出会い、新たな血を注いでいく。それによってこの脚本がより良いものに変わっていくのなら本望ですよね。自分の世界を越えて作品を生きたものにできる人がいるなら、その誰かに託したい。今後の目標は、そんな方に出会うことですね。

Contessa Seconda
[コンテッサセコンダ]
PROFILE

遠藤憲一

俳優

1961年生まれ、東京都出身。俳優、声優、脚本家。1983年に俳優デビュー。2009年「湯けむりスナイパー(テレビ東京)」で連ドラ初主演し、NHK連続テレビ小説『てっぱん(2010年)』『わろてんか(2017年)』や、テレビ朝日の大人気ドラマシリーズ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』『未解決の女
警視庁文書捜査官』などにも多数出演。悪役からコミカルな役までこなす演技力で、映画、ドラマ、CM、バラエティと活躍し続けている。

CREDIT

取材・執筆:つるたちかこ 写真:小野奈那子 編集:桒田萌(ノオト)

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★★★★☆

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PROFILE

山田 太郎

CO-FOUNDER & CTO

親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事がある。なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。新築の二階から首を出していたら、同級生の一人が冗談に、いくら威張っても、そこから飛び降りる事は出来まい。弱虫やーい。と囃したからである。

山田 太郎

CO-FOUNDER & CTO

親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事がある。なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。新築の二階から首を出していたら、同級生の一人が冗談に、いくら威張っても、そこから飛び降りる事は出来まい。弱虫やーい。と囃したからである。

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